「ばいきんまん」や「フリーザ」でおなじみの声優、中尾隆聖(なかおりゅうせい)さん。
国民的キャラクターを数多く演じ、誰もが一度は耳にしたことがある声の持ち主です。
そんな中尾さんが、NHKの朝ドラ「あんぱん」に出演したことでも話題になりました。
「声優界のレジェンドが朝ドラに!?」と驚いた人も多いのではないでしょうか。
この記事では、
- 中尾隆聖さんの年齢や経歴
- 幼少期のエピソード
- 声優デビューのきっかけ
- 代表作や裏話
- 若い頃のエピソードや異色の経歴
- 現在の活動
などを詳しくご紹介します!
中尾隆聖さんの年齢と経歴
名前 | 中尾隆聖(なかおりゅうせい) |
生年月日 | 1951年2月5日(74歳) |
出身地 | 東京都 |
血液型 | A型 |
職業 | 声優(1965年~)、俳優(1954年~)、歌手、演出家 |
趣味、特技 | 乗馬、スキー、ダイビング、ギター、作曲 |
中尾隆聖さんは、現在74歳です。声優としての活躍が有名ですが、実は俳優としてのキャリアのほうが長いんですよ。
最近のNHKドラマ「あんぱん」では、校長先生役を見事に演じ、「実は役者もできるんだ」と思った人も多いのではないでしょうか。
幼少期に見抜かれた才能と子役時代

中尾隆聖さんの幼少期は、少し複雑な家庭環境だったそうです。お母さんが何度も結婚と離婚を繰り返していたため、幼い頃は祖父母のもとで育てられました。
そんな中、才能を見抜いたのはお祖母さん。なんと3歳の時に、大手の児童劇団「劇団ひまわり」に入団させたのです。
俳優デビューは、驚きの5歳!初めての作品はラジオドラマ「フクちゃん」でした。
当時はまだ字が読めなかったため、お祖父さんが台本を読み上げ、それを耳で覚えてセリフを話していたそうです。
中学生で自立!早い段階で大人の世界へ
お祖父さんと二人三脚で始まった役者デビューから、その後は子役としてラジオやテレビドラマに出演し、
着実にキャリアを積んでいった中尾隆聖さん。
中学生の頃には、すでに仕事をしながら自分の生活を支えていたそうです。若いうちからしっかりと人生を考えていたのが伝わりますね。
さらに、中学時代には祖父母が経営するアパートで一人暮らしもスタート。祖父母に育てられた経験が、
早い自立につながったのかもしれません。
高校は、なんと早稲田実業。学業と仕事を両立していたのは本当にすごいことです。
次の章では、俳優から声優へと転身したきっかけを詳しく見ていきます!
声優へ転身した理由は「家族を養うため」

中尾隆聖さんが声優としてデビューしたのは、小学校5年生の頃です。初めてレギュラーを務めたのは中学生の時で、海外ドラマ「わが家はいっぱい」のアフレコを担当しました。
当時は、ちょうど家庭にテレビが普及し始めた時代。子役として活躍していた中尾さんの仕事の場も、ラジオからテレビへと広がっていき、それに合わせて声優の仕事も少しずつ増えていったそうです。
そんな中、本格的に声優の道へ進むきっかけとなったのは、「家族を養うため」でした。
役者を始めた頃は、舞台や映画、声優などジャンルにとらわれず、「中尾隆聖=役者」として活動していきたいと考えていたそうです。ただ、役者一本で生活するつもりはなく、25歳で結婚してからも、アルバイトと掛け持ちをしながら生活を支えていました。
しかし、俳優としてなかなか芽が出ず、将来について悩み始めた頃、声をかけてくれたのが現在所属している声優事務所の社長さんです。当初は「声優にはあまり興味がない」と断ろうとしたそうですが、「まずは家族を養うことを優先した方がいい」という社長さんの熱意に背中を押され、声優業を本格的にスタートしました。
これが、レジェンド声優としての道を歩む第一歩になったんですね。
代表作と印象的なエピソード
そもそも中尾隆聖さんには、昔から一方的にお世話になっています(笑)。筆者にとっての中尾さんといえば、「トッポ・ジージョ」と「おかあさんといっしょ」に登場していた人形劇「にこにこぷん」のぽろりです。子どもの頃からずっと、中尾さんの声に親しんできたと言っても過言ではありません。
中尾さんの代表作といえば、やはり「はーひーふーへーほー!」でおなじみ、アンパンマンの永遠のライバル「ばいきんまん」ではないでしょうか。そして、もう一つの代表作がドラゴンボールの「フリーザ」です。
ばいきんまん(それいけ!アンパンマン)

筆者の子どももアンパンマンが大好きだったので、中尾さんはまるで一緒に子育てをしてくれた仲間のような存在です。
ばいきんまんは悪役ですが、どこか憎めなくてコミカル。人間味のあるキャラクターで、中尾さんの独特な声がぴったりハマっています。
当初は喉をつぶしながらダミ声で演じていたそうで、収録後には声が出なくなるほど喉の負担が大きかったそうです。アンパンマンがここまで長く続くとは思っていなかったため、中尾さんは「もっと楽な声にしておけばよかった」と語っています。
フリーザ(ドラゴンボール)

そして、もう一つの代表作・ドラゴンボールのフリーザ。中尾さんは、この役を「時代劇の公家」をイメージして演じたそうです。冷酷で恐ろしいフリーザの性格と、中尾さんの声の相性は抜群。フリーザ役はまさにはまり役で、声マネをする人も多いのではないでしょうか。
ちなみに、孫悟空役の野沢雅子さんは、フリーザを「嫌いなキャラクター」と話していて、その理由は「声が良すぎて、余計に腹が立つから」なんだそうです。また、フリーザにクリリンを殺されるシーンがあったため、クリリン役の田中真弓さんは、別番組で中尾さんと共演する際に「中尾さんに殺される!」と冗談を言いながら逃げることもあるとか。こうしたエピソードからも、共演者との仲の良さが伝わってきますね。
鬼滅の刃・鎹鴉(かすがいがらす)

意外なことに、今も映画がロングヒット中の「鬼滅の刃」で、不死川玄弥(しなずがわ げんや)の相棒・鎹鴉(かすがいがらす)の声も担当しています。この事実を知ってから作品を見ると、ばいきんまんやフリーザとのギャップに思わずクスッとするかもしれません。
若い頃の秘話と現在の活動
異色の経歴!スナック経営とアルバイト時代

中尾隆聖さんは、若い頃に新宿二丁目でスナックを経営していたことがあるそうです。きっかけは、お祖父さんから「好きなことに使いなさい」と渡された、子役時代に貯めたお金でした。そのお金を元手にスナックを始めようとしましたが、資金が足りず、バーテンダーや弾き語りのアルバイトをして残りを貯めていったそうです。
その後、知人から新宿二丁目の物件を紹介され、足りない分は借金をしてスナックをオープン。役者の仕事を続けながら経営を両立し、見事に借金も完済したとのことです。とてもパワフルな一面ですよね。
スポーツ万能でアクティブな一面も
さらに、中尾さんはスポーツも得意。中学時代はバスケットボール部、高校時代はアイスホッケー部に所属し、芸能活動の合間に汗を流していました。現在でも乗馬やスキー、ダイビングを楽しむなど、とてもアクティブなんです。
また、弾き語りのアルバイトをしていたという意外な経歴もあります。こうした経験からも、声を使う仕事はまさに天職だったことが分かりますね。
後進育成にも熱意を注ぐ

現在では、声優業に加えて舞台活動や声優養成所での後進育成にも力を入れています。普段は穏やかな中尾さんですが、養成所では厳しい講師として有名。時には熱心な指導で泣いてしまう生徒もいるそうです。でも、その裏には、長年第一線で活躍してきた中尾さんだからこその、深い愛情と責任感があるのだと思います。
NHK連ドラ「あんぱん」出演が話題!出演の理由は?
中尾さんは、2025年5月にNHK朝ドラの「あんぱん」にサプライズ出演しました。ヒロイン・のぶが勤める尋常小学校の校長・古山先生を演じ、SNSでは「ばいきんまん先生だ!」と大いに盛り上がりました。。
これは「あんぱん」の企画時から、『アンパンマン』の声優の出演を望む声があったため、実現させたようです。
中尾隆聖さんは、幼い頃から俳優として活躍し、声優、スナック経営、講師など、多彩な経歴を歩んできたことが分かりましたね。「ばいきんまん」や「フリーザ」といった名キャラクターを生み出し、今も現役で活躍するレジェンドです。
これからの活動にも期待が高まります!
コメント