2025年の『24時間テレビ』でメインMCを務めた上田晋也さんがSNSで話題になっています。
彼の司会ぶりに対しては「落ち着いていて安定している」という声がある一方で、
「ツッコみが番組のコンセプトにふさわしくない」「失礼すぎる」といった批判も噴出し、
問題になっています。
本記事では、そんな上田さんの司会ぶりを巡る賛否の声をまとめ、
チャリティー番組に求められるMC像について考察します。
上田晋也さんの司会に「違和感」?SNSで広がる批判的な意見とは
「チャリティー番組に向いていない」との声が多数
SNS上で特に多く見られたのは、
「上田晋也さんはチャリティー番組の司会に向いていないのでは?」という厳しい声でした。
上田さんといえば、歯に衣着せぬトークと、
やや強めのツッコミを交えたイジリが持ち味の司会スタイルで知られています。
バラエティ番組に慣れている視聴者には「いつもの上田さん」で通じるのですが、
24時間テレビを年に一度しか観ないような層からは、「大物ゲストへの接し方が失礼に感じた」
「見ていて不快だった」という反応が目立ちました。
また、上田さんのクールな語り口調に対して、「感情が感じられない」「熱意が伝わらない」
「不機嫌そうだった」といった印象を持った人も一定数おり、
番組のトーンとのズレを感じた人が少なくなかったようです。
氷川きよしさんへの冗談が「不適切」と物議
批判が集中したのは、氷川きよしさんとのやり取りの一幕でした。
チャリティーランナーとして走る横山裕さんに向けて、
氷川さんが「限界突破サバイバー」を熱唱してエールを送った直後、
上田さんが「今のはリハーサルだから」と冗談交じりにコメント。
これに氷川さんが困惑し、スタジオの空気が一瞬凍りつく場面が見られました。
すぐさま水卜麻美アナが「嘘です、本番です!」と訂正し、
「上田さん、変なこと言わないでくださいよ」とフォローに入るなど、番組側も慌てて軌道修正。
この場面についてSNSでは「冗談がキツすぎた」「チャリティーの場で言うべきではない」
といった批判が殺到しました。
※ちなみに、横山裕さんがチャリティーランナーとして挑んだ距離やコースの詳細については、
こちらの記事で詳しくまとめています。

「宮川大輔さんを責めすぎ」との指摘も
もう一つ波紋を呼んだのが、バドミントンラリーでギネス記録に挑戦する企画中の出来事です。
1回目の挑戦で失敗してしまった宮川大輔さんが、「ごめんなさい」と謝罪する中、
上田さんはその様子を何度もイジり、笑いを取ろうとしました。
しかしその後も失敗が相次ぎ、最終的にはギネス挑戦が成功しないまま終了。
にもかかわらず、上田さんは再び宮川さんに向かって「さっきのミスはないよな〜!」
と発言し、再び笑いのネタにしました。
このやり取りに対してSNSでは、「宮川さんを責めすぎ」「かわいそう」
「頑張ってる人を茶化すのは違う」という声が多く上がり、視聴者の同情を集めていました。
「チャリティーに合ってた」との声も? 上田さんに対する擁護意見を紹介
批判的な意見が目立つ一方で、「上田さんらしさが出ていて良かった」「安心して見ていられた」
といった好意的な声も少なくありませんでした。
確かに、ところどころ「強めのツッコミ」が見られたものの、
それを「緊迫した空気を和らげようとする上田さんなりの心配り」と受け取った視聴者もいたようです。
実際、上田さんは他のバラエティ番組でも、ゲスト全員に丁寧に目を配りながら、
本音や魅力を引き出すことで知られています。
「多少気になる場面はあったけれど、この人がいれば安心できる」と感じた人にとっては、
今回の司会ぶりも許容範囲だったかもしれません。
「人柄がにじみ出ていた」と評価する声も

SNSでは、相方の有田哲平さんが「上田さんほど編集に助けられている芸人はいない」
と語っていた、というコメントもありました。
こうした背景から、『生放送の24時間テレビでは、編集という「安心材料」がない分、
上田さんが緊張していたのでは』と推測する声も聞かれます。
実際、番組を良くしようとする気持ちが強すぎて、少し張り切りすぎてしまい、
空回りしてしまった場面もあったかもしれません。
そう考えると、必要以上にイジリが強めだった理由にも、一定の理解ができるのではないでしょうか。
しかし、そこまでを考慮できる視聴者は少ないかもしれませんね・・・?
過去のMC陣と比較して見える「違い」
ここでは、これまで24時間テレビで司会を務めてきた櫻井翔さんや羽鳥慎一さんと、
上田さんの進行スタイルを比較しながら、視聴者の反応に差が出た理由を整理します。
櫻井翔さん・羽鳥慎一さんなどの「王道MC」との違いは?
櫻井翔さんや羽鳥慎一さんは、いわゆる「王道MC」としての資質が高く、
「誠実さ」「安定感」「華やかさ」のバランスが取れている司会者でした。
特に櫻井さんはニュース番組で長年キャスター経験があり、
情報を正確かつ冷静に伝える能力に定評があります。
羽鳥慎一さんも、報道とバラエティに対応できる「万能型MC」として知られており、
チャリティー番組の空気感にぴったりとハマります。
その点、上田さんはバラエティ色が強く、笑いを重視した司会進行が持ち味です。
そのスタイルが温かみがあると評価されることもありますが、
24時間テレビのような厳粛さや誠実さが求められる場面では、好みが分かれる傾向にあります。
「お笑い芸人MC」の限界?番組との相性問題
今回の24時間テレビで上田さんの言動が物議を醸したことで、SNSでは
「そもそもお笑い芸人がチャリティー番組のMCを務めるべきなのか?」という疑問も浮上しました。
お笑い芸人のMCは、笑いで場を和ませる一方、
「真面目」との切り替えが難しいという指摘もあります。
場の空気を読み間違えた場合、「不謹慎」や「冷たい」といった印象を与えてしまうリスクがあるのです。
しかも、上田さんは前年の放送でも同様の批判を受けていたという経緯があります。
そのため、今年の起用にも「なぜまた上田さん?」という声が一部で上がったのも、
無理はない状況でした。
「芸風の近い芸人MC」も賛否が分かれる時代に
さらに、上田さんと似た「イジリ系」の芸風を持つタレントとしては、
明石家さんまさんの名前も挙げられます。
さんまさんも過去に感動系の番組や特番で司会を務めた際、
場の空気とギャップが生じて「不謹慎に見える」「ふざけすぎ」といった声が時々上がります。
このように、お笑い芸人のMC起用には「笑い」と「真面目」の切り替えが難しいという
課題があるのではないでしょうか。
時代の変化とともに、視聴者の求める司会者像も変わってきています。
今の空気感に合わせた柔軟な対応力や配慮が、
これからのMCにはより一層求められるのかもしれません。
チャリティー番組に求められるMC像とは?
「冷静さ」と「寄り添う力」の両立がカギ
ここで、今後の24時間テレビや類似するチャリティー番組で、
どのようなMC像が求められるのかを、筆者なりに考察してみます。
まず第一に求められるのは、生放送の緊張感の中でも冷静に対応できる「安定感」です。
どんなトラブルやハプニングがあっても、焦らず番組を進行できるスキルは欠かせません。
次に重要なのは、視聴者やゲスト、そして寄付を考えている人たちの気持ちに寄り添える「共感力」。
単なる進行役ではなく、人の感情を受け止め、温かく繋ぐ役割がMCには求められます。
一方で、「過剰な感動演出」は逆効果になり得るため、
感情の押し売りにならないバランス感覚も必要不可欠です。
昨今は24時間テレビが「感動ポルノ」といった批判もある中で、
視聴者の信頼を損なわない演出が求められています。
こうした点を踏まえると、水卜麻美アナウンサーや羽鳥慎一さんのようなMCは、
先述したことが両立できる「安心感のある存在」として非常に適任だと筆者は感じます。
来年以降も、ぜひこの二人に託してほしいという声が多く上がるのも納得です。
上田さんはMCに「向いていた」のか?
では、今回の上田晋也さんはどうだったのでしょうか?
筆者としての正直な感想は、「やや不向きだった」と感じました
実際、SNS上では批判的な意見が多く見られたのは事実です。
とはいえ、2年連続で起用されていること自体が、制作側から一定の評価を受けている証拠でもあります。
上田さんの「落ち着いた語り口」や「誠実さ」が、もっと上手く活かされれば、
チャリティー番組にもフィットしてくるかもしれません。
今回の批判は、裏を返せば「バラエティ色が強すぎた」というイメージとのギャップが
招いた側面も大きいでしょう。
むしろ、今回の挑戦は、上田さんにとって「バラエティ司会者の殻を破る機会」
だったとも言えるのではないでしょうか。
上田さんは、チャリティー番組の重たい雰囲気を軽やかに変える可能性は十分にあるだけに、
次回以降の司会ぶりに注目していきたいところです。
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